原因と要因と起因と真因と素因と成因と誘因と偶因と一因と近因と遠因と主因と従因の違い

事の起こるもとを意味する「因(いん)」の入る用語として、原因や要因、起因、真因、素因、成因、誘因、偶因、一因、近因、遠因、主因、従因などがあります。どれも「事の起こるもと」という部分には共通性がありますが、一方で一語目の違いにより、それぞれ意味が異なっています。

ここでは、様々な場面で使われる「因(いん)」の入る用語の概要と違いについて、簡単にまとめてみました。

原因の意味

原因(げんいん)は、ある物事やある状態、ある変化などを引き起こすもとになることやその事柄をいいます。これは、物事のもとや起こりを意味する「原」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、日常的には「要因」と共によく使われています。

一般に原因は、結果に対応する用語であり、またある事象の発生を引き起こした要素が複数ある場合、原因としては複数あることもあります。

要因の意味

要因(よういん)は、物事が生じた主要な原因のことをいいます。これは、物事の最も大切な部分を意味する「要」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、日常的には「原因」と共によく使われています。

一般に要因は、原因と同義で使われることもありますが、一方である事象の発生を引き起こした要素が複数ある場合、その主要なものという意味で使われることも多いです。

起因の意味

起因(きいん)は、「基因」とも表記され、ある事の起こる原因となることをいいます。これは、物事の始まりを意味する「起」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、例えば、「車両の未整備に起因する事故」というように使われます。

真因の意味

真因(しんいん)は、事件や事物などの本当の原因のことをいいます。これは、本当や真実を意味する「真」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、例えば、「何故を繰り返して真因を探る」というように使われます。

素因の意味

素因(そいん)は、おおもとの原因やある結果を引き起こすもとをいいます。これは、根本になるものを意味する「素」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、また上記の意味のほかに、医学面で、ある病気にかかりやすい素質のこともいいます。

成因の意味

成因(せいいん)は、物事のできあがる原因のことをいます。これは、成しとげるや作りあげるを意味する「成」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、例えば、「巨大衝突説が月の成因として有力だ」というように使われます。

誘因の意味

誘因(ゆういん)は、ある作用を引き起こす原因や、ある物事が成立する原因のことをいいます。これは、ある事が別の事を引き起こすこと意味する「誘」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、例えば、「輸出急増は対外摩擦を大きくする誘因となる」というように使われます。

偶因の意味

偶因(ぐういん)は、物事の根本の原因ではなくて、その発生の機会となる原因のことをいいます。これは、 思いがけず出会うを意味する「偶」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、例えば、「自働化が遇因となって発生した事故」というように使われます。

一因の意味

一因(いちいん)は、一つの原因をいいます。これは、一つを意味する「一」と、事の起こるもとを意味する「因」からなる用語で、例えば、「原油価格の上昇は物価上昇の一因である」というように使われます。

近因と遠因の意味

近因(きんいん)と遠因(えんいん)は、互いに対になる用語です。近因が、いくつかの原因の中で最も直接的なものをいうのに対して、遠因は、直接的な原因ではないものの、ある結果に対して何らかの関係を持つものをいいます。

主因と従因の意味

主因(しゅいん)と従因(じゅういん)は、互いに対になる用語です。主因が、最も大きな原因(主要な原因)をいうのに対して、従因は、間接的な原因をいいます。

因の付く主要な用語のまとめ

最後に「因(いん)」の付く主要な用語について、簡単にまとめると以下のような違いがあります。

・原因:ある事を引き起こすもと
・要因:ある事が生じた主要な原因
・起因:ある事の起こる原因
・真因:本当の原因
・素因:おおもとの原因
・成因:物事のできあがる原因
・誘因:ある作用を引き起こす原因
・偶因:その発生の機会となる原因
・一因:一つの原因
・近因:最も直接的な原因
・遠因:何らかの関係を持つ原因
・主因:主要な原因
・従因:間接的な原因

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