整理と整頓の違い

ビジネスにおいても、プライベートにおいても、何かを快適に行う上で、整理整頓は重要となります。日常的には、「整理」と「整頓」という用語は、ひとまとめに使われることが多いですが、一方でそれぞれの用語で意味が異なるのをご存知ですか?

ここでは、似たような感じのする「整理」と「整頓」について、その意味や用法、違いを簡単にまとめてみました。

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整理の意味と用法

整理(せいり)は、乱れた状態にあるものを整えてきちんとすること、無駄なものや不必要なものを処分することをいいます。これは、乱れたものを正しく揃えるやととのえるを意味する「整(せい)」と、きちんと整えるやおさめるを意味する「理(り)」からなる用語で、また「交通整理」や「人員整理」、「身辺整理」、「債務整理」、「論点整理」、「整理番号」など複合語でもよく用いられます。

<整理の用例>

・閣僚級協議に向けて課題を整理した
・気持ちの整理がつかず、受け入れられない
・内部は6箇所に仕切られているので整理にも便利

整頓の意味と用法

整頓(せいとん)は、きちんとかたづけること、物事をととのった状態にすることをいいます。これは、乱れたものを正しく揃えるやととのえるを意味する「整(せい)」と、その場にとどまるや落ち着くを意味する「頓(とん)」からなる用語で、また「整理整頓」以外は複合語では用いられません。

<整頓の用例>

・きちんと整頓された部屋は気持ちがいい
・用具がキレイに磨かれ、整頓されている
・就労体験で商品の整頓や品出しなどに取り組んだ

整理と整頓の違い

最後に「整理」と「整頓」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

・整理:乱れた状態にあるものを整える、不要なものを処分する
・整頓:物事をととのった状態にする

◎どちらも整えるという意味があるが、「整理」が不要なものを処分するという意味があるのに対して、「整頓」には処分するという意味がない。

◎「整理整頓」と言うが、「整頓整理」とは言わず、整える順番は、整理してから整頓の順である。

◎整理は、乱れたものを整えることであるが、人によって認識が異なるため、他人から見た場合、整理されているように見えないことがある。一方で、整頓は、きちんとかたづけることであり、他人から見た場合も、整頓されているように見える。

◎ファイリングにおいては、「整頓」は、秩序だてて配置し、必要なものをいつでも取り出せるようにすることをいうのに対して、「整頓」は、「戻す場所」と「そこにいつまで保管するか」を決めることをいう。

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