進呈と贈呈と謹呈と献上と寄贈の違い

ビジネスやプライベートにおいて、「無料券を進呈」や「記念品を贈呈」、「拙著を謹呈」、「特産品を献上」、「本を寄贈」といった言い回しを耳にすることがあります。これらの中に出てくる、「進呈」や「贈呈」、「謹呈」、「献上」、「寄贈」は、どれも何かを差し上げることを意味しますが、一方でどこが違うのでしょうか?

ここでは、似た感じのする用語である、「進呈」や「贈呈」、「謹呈」、「献上」、「寄贈」について、その意味や用法、違いを簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

進呈の意味と用法

進呈(しんてい)は、人に物を贈ることをいいます。これは、差し上げるを意味する「進(しん)」と、差し出すを意味する「呈(てい)」からなる用語で、日常的には、気軽に物を人に差し上げる場合に用いられます。

<進呈の用例>

・1万ポイントが進呈されるキャンペーン
・防災フェスタの参加者には防災グッズを進呈する
・ツアー参加者には限定のコラボグッズが進呈される

贈呈の意味と用法

贈呈(ぞうてい)は、 公式の場などで人に物を贈ることをいいます。これは、金や物をおくり与えるを意味する「贈(ぞう)」と、差し出すを意味する「呈(てい)」からなる用語で、日常的には、特に公式の場などで、改まった気持ちで人に物を差し上げる場合に用いられます。

<贈呈の用例>

・表彰式では、記念の盾とメダルが贈呈された
・披露宴の最後に新郎新婦から両親に花束が贈呈された
・復興支援に取り組む県内の企業が市に寄付金を贈呈した

謹呈の意味と用法

謹呈(きんてい)は、謹んで贈呈することをいいます。これは、つつしんでを意味する「謹(きん)」と、差し出すを意味する「呈(てい)」からなる用語で、日常的には、相手に敬意を払うと共に、礼儀正しく、かしこまって、つつしんで物を差し上げる場合に用いられます。

<謹呈の用例>

・取材協力を頂いた方に拙著を謹呈する
・職員が○○県を訪問し、目録を謹呈いたします
・大統領からの祝賀の品を大使を通じ、国王に謹呈した

献上の意味と用法

献上(けんじょう)は、身分の高い人に物を贈ることをいいます。これは、上位者や神仏に物をさしあげるを意味する「献(けん)」と、差し出すを意味する「上(じょう)」からなる用語で、日常的には、皇室や王族、宗教指導者、大統領など、自分よりはるかに身分や地位が高い相手に物を差し上げる場合に用いられます。

なお、本用語は、その他に、スポーツなどで、点数を取られることをいいます。

<献上の用例>

・皇室へ献上するビワの選果式が行われた
・古くから朝廷や神宮に食料を献上してきた歴史を持つ
・英国女王にも献上されるスリランカ最古の紅茶ブランド

寄贈の意味と用法

寄贈(きぞう)は、物品をおくり与えることをいいます。これは、人に物をあずけるを意味する「寄(き)」と、金や物をおくり与えるを意味する「贈(ぞう)」からなる用語で、日常的には、地方公共団体や図書館、美術館、博物館、病院、施設、学校などの公共性の高いところに物品を贈る場合に用いられます。

<寄贈の用例>

・1000冊を超える蔵書を母校の大学に寄贈した
・県内で採取した昆虫標本を県総合博物館に寄贈した
・国立美術館に500点の○○コレクションが寄贈された

進呈と贈呈と謹呈と献上と寄贈の違い

最後に「進呈」と「贈呈」と「謹呈」と「献上」と「寄贈」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

・進呈:人に物を贈ること
・贈呈:公式の場などで人に物を贈ること
・謹呈:謹んで贈呈すること
・献上:身分の高い人に物を贈ること
・寄贈:物品をおくり与えること

◎「進呈」は、相手に敬意を払うものの、気軽に行われるのに対して、「贈呈」は、相手に敬意を払って、公式の場などで改まった気持ちで行われる。また「謹呈」は、相手に敬意を払うと共に、礼儀正しく、かしこまって、つつしんで行われる。

◎「献上」は、身分や地位の高い方に物品を贈る場合に用いられるのに対して、「寄贈」は、公共性の高いところに物品を贈る場合に用いられる。

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